STEREO CLUB TOKYO

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芯紙

 紙製ステレオマウントを使っていて、真ん中あたりがふにゃふにゃするなぁ、とか思いませんか?
 どんな紙マウントを使っても同じなんだけど、左右にフィルムを挟む部分はフィルムの厚さの分だけ厚くなる。だからマウントの真ん中は一番薄くなり、強度が出ない。ふにゃふにゃするだけじゃなく、マウントを束ねたときに真ん中の厚さが足りないのがどうにも扱いにくい。どうにかなりませんかね、これ。
 だったらフィルムの厚さ相当の何かを真ん中に挟めばいい。例えば紙。紙片を適当に切って挟めばいいはずだ。大事なのは厚さなので、まずはフィルムの厚さをノギスで測ってみた。えーと。0.1mmだね。
 この厚さに合う紙はなんだろなと、あれこれノギスで測ってみる。フィルムは硬いのでそれなりの厚さがあると思っていたのだが、実は厚紙なんかよりずっと薄い。紙だとコピー用紙より少し厚いかなぐらいなのだ。写真用フィルムってそんなに薄いのか。ロールフィルムって結構薄くできていたんですね。
 ホントにコピー用紙程度でいいのか?って感じだけど、コピー用紙を適当な紙片に切り、マウントの真ん中にあらかじめ糊付けしてみた。マウントの糊を塗るときに一緒に刷毛で貼り付けてしまえばいい。かんたん。
 これをいつものようにラミネーターを使ってシールしたんだけど、仕上がりはなかなかいい感じ。真ん中の段差のようなものはなくなったし、何よりふにゃふにゃした感じが改善した。薄い紙を入れただけなのにね。
 白ボール紙マウントはやわらかく、強度が出にくいのでこの方法は使えます。真ん中に入れる紙をコピー用紙より若干厚めで、やや硬い紙を使うとより良いと思います。ちょっとひとてま、お試しあれ。


 

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年01月31日 10:00

メモホルダー

 コレクターのつもりはないけど、ステレオカメラをたくさん持っている。フィルムカメラなんていっぱい持っていても今の世の中じゃ自慢にならないけどね。でも、リアリストだけで10台ある(えっへん)。レンズが違うとか、特別に改造したものとかあるから、どれもどこかが違う。こいつらを使いまわすのはけっこう大変。
 モノクロフィルムが反転現像できるようになり、この状況がちょっと変わってきた。定番のカラーリバーサルを入れた1台のほか、別の1台にモノクロを詰める。実験的に入手した新しいフイルムがあっても、空いているカメラはいっぱいあるから大丈夫。そのうち、このレンズにはどのフィルムがいいかなんて考えている。
 こんなふうに遊び始めると、どのカメラに何を入れたのかがわからなくなる。カラーのつもりで撮っていたらモノクロだったなんてコトにも。大体、リアリストなんてどれも同じように見えるから、何を入れておいたか覚えていることがムリなのだ。ちょっと蓋をあけて中身を見てみましょう、なんてことが気楽にできないからね。
 デジタルカメラのヒトには無縁でしょうけど、フィルムカメラには「メモホルダー」が付いていたりします。裏蓋のあたりの四角いポケットのようなものがこれ。フィルムの紙箱の一部を差し込んでおけば便利というもの。メモホルダーが登場する前のリアリストには当然ないのだが、カメラ用品コーナーには後付のメモホルダーもあった。一度これを使ってみたのだが、カメラの本革に粘着シートで貼り付けるというのが嫌だったな。
 というわけで、僕は紙箱の一部をさらに小さく切り、折りたたんでホットシューのところに差し込んでいる。やってみればなーんだ、ということなんだけど。メモホルダーのない頃はこうしていたとも聞きますね。


投稿者 J_Sekiguchi : 2013年01月24日 10:00

お安いフィルム

 135規格のフィルム。お店に行くと36枚撮りばかりになった。枚数の少ないものを見かけなくなった。昔々は12枚、20枚、36枚撮りのラインナップで、何で全部6の倍数じゃないのかな、なんて思っていた。あるときサクラカラーが24枚撮りを発売、「4枚増えても値段は同じ」というコピーが大うけし、他社が追随した記憶がある。
 このコマーシャル、大衆には大きな出来事だった。当時のザ・ドリフターズのTV番組「8時だヨ!全員集合」にもコントになったのを覚えている。五千円札を千円札に両替し、4枚増えても値段は同じ。
 そういう背景を思い出すと、当時フィルムはお安いものではなかった。だから12枚撮りなどの枚数設定の少ないものの需要があるとか、4枚増えたということが大きなインパクトとして受けとめられたのだろう。
 そんな昔。フィルムコストを下げる方法に100フィート巻きバルクフィルムを購入し、これを切り分けて使う技がある。バルクは36枚撮りで20本が取れる。1本あたりのコストを流通品の半分以下に抑えることができるのだ。とはいえ、切り分けは自分でやる。これが結構な手間で、専用の道具または暗室が必要。
 僕は専用の器具であるフィルムローダーを持っていない。今は結構な値段がする道具になってしまった。僕は昔、暗室で適当な長さに切り、パトローネに手で詰めていた。昔のパトローネはカシメがしていないので手で簡単に蓋が開いたのだ。今は事故防止のため、どのパトローネも簡単に開かないようになっている。
 ふと、手元にあったフォマパン100のパトローネを見ると、カシメがなくて再利用ができることを見つけた。フォマパンのバルクを売る店もネットで見つけた。さて、バルクを使おうか。パトローネを前に思案しているところ。

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年01月17日 10:00

自作本革ストラップ

 ウツキカメラで買ったストラップは本当に重宝している。オリジナル商品だったと思うのだけど、シンプルながら長さの調整ができてとても使い勝手がいい。同じものがもう手に入らないのがとても残念だ。
 では、香港から送られてきた本革紐を使ってこれと同じようなものを作ろう。まずは金具の調達。今はネット通販でも手に入るが、東急ハンズにもあるので最初は実物を手にとって選ぶ。ウツキさんの長さ調節用の金具は、尾錠のピンを取り外して使っていることがわかった。同じ尾錠はなかったが、似たようなものを選び、二つ買う。
 この他、尾錠に革を縫い付けるためのカシメも買う。問題はカメラの吊り環に通した革を留める金具だ。取り外しができるようにしなければならない。これが手に入らない。あれこれ悩んで、シカゴスクリューというものが使えることがわかった。これは通販に頼ることとなったがebayで安価に済ませることができた。
 さて、次は革紐。こういうものは一枚の革から取った複数の紐をどこかで繋いでいる。上手に繋いでいるのだが、革の柔らかさや質感がここから変わってしまっている。繋いでいるあたりから裁断して、同じ質感の紐を二本取る。傷やよくない部分を避けて、長さは自分の使いやすい寸法にして裁断し、切り口を仕上げる。
 あとはパンチで革に穴をあけ、部品を繋いで完成だ。カシメの打ち方がへたくそだけど、これもオリジナルだからこそと誇りに思おう。早速リアリストに通すとよく似合っている。まだ革が硬くて馴染んでいないけど、使っているうちにいい感じに古びてくれると思っている。この他にも調整機構を変えたオリジナルストラップを数本作ったが、素材はまだたくさん残っている。斬新な一本ができないか、更に思いを巡らせているところだ。

 
▲グリーンがシカゴスクリュー、黄色はカシメ              ▲シカゴスクリュー

※香港から来た革紐の話は前の記事をご覧下さい。

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年01月10日 10:00