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白ボールマウント
マウント製造に適した厚紙として、今村紙工で作っているA4サイズ用個別ホルダーが適していると以前に紹介した。それ以降、この他にもいいものがないか継続して調べている。安くて加工しやすく、マウントに適した紙だ。
ボール紙は手に入りやすいが、これにも種類がある。パルプの叩解が低いものが黄ボール。今村紙工のものはこれに近い。叩解程度が高くなると白ボールになり、6号が厚さ0.4mm近辺になる。白ボールは塗料のコートがなく、表層は漂白パルプを使っている。規格化されたものであり、手に入りやすい。マウントに使えるだろうか。
クラフトロボで切ると、カッターの入り方が深い。紙の密度が低いためだろう。カット線の重ねを減らしても切り残しが出にくい。切り口のケバ立ちも少なくていい。難点を上げれば紙のコシが若干低い。マウントとして使える程度のコシはあるから、加工のしやすさを考えると十分に選択肢に入る。ではテスト貼り付け。
PVA糊(ポバール)を刷毛で塗る。すると今までと様子が違う。糊が紙にどんどん吸い込まれてゆくのだ。乾いた表面は艶がなく、糊が表面に露出していない感じだ。ここに霧吹きで水をかけ、折ってラミネーターに通す。出てきたものは接着面に隙間があり、封止されていない。やはり、PVAが紙に吸い込まれて表面に残らなかったのだ。
何とかヒートシールができるように工夫しなければ紙の束が全て無駄になる。PVAが吸い込まれないようにするには。いろいろ考えて、微粒子を糊に混ぜればいいと考えた。粒子が紙の目に吸い込まれず、糊も留まる。市販墨汁は微細なグラファイトを使っている。PVAに混ぜて実験してみると、バッチリ。いつも通りに封止できた。
墨汁は黒くて使いにくいから、白い絵具でもいけそう。やってみたらこれもバッチリだった。お試しあれ。
いろいろ試しておりまする。
投稿者 J_Sekiguchi : 2012年06月07日 10:00
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