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⑤世界の至宝(2)
ルーヴル美術館に行って驚いたことがいくつもある。まず広いことと、展示物が多いこと、そして来客者が多いこと。この辺は世界屈指の大美術館であるから当たり前としても、とても不思議だったのが写真撮影をしても良いということ。
ルーヴルでは、写真撮影のみならず模写をしても良いことになっている。美術を学ぶ者たちのために、ということらしいが、なんと寛大だろう。日本の美術館でやろうものなら、やれ著作権やら所有権やらと面倒な話になりそうだ。
ルーヴルに行ったならぜひとも見ておくものがある。レオナルド・ダ・ビンチのモナ・リザだ。描かれてから500年が経過してなお、美術界では常に話題があがる存在であり、一般的にもこれほど名が通っている絵もあるまい。
さて、どこに展示してあるのか。パンフレットの地図と廊下のところどころにある案内表示を頼りに、迷子になりそうな館内を探す。実際、なぜかさっき通った所にいつの間にか戻ってきたり、しまいには本当に迷子になりかけた。
うっかり通り過ぎようとした展示室に異様な人だかりがある。もしやと思ったら、モナ・リザはここであった。周囲に柵がしてある一画に、厳重なガラスケースに入れられ鎮座している。想像していたよりも小さな絵だという印象であった。
それにしても驚くのは、誰もがこぞって写真を撮っている。モナ・リザと一緒に記念写真。そんな人たちばかり。フラッシュがお構いなしに光りまくる。館の職員がいたが、注意するわけでもない。絵に影響がないのだろうかと心配になる。
ここで写真を撮ったところで、記念写真にしかならないことは確かだ。僕は正面からじっくりと鑑賞するに留めた。
モナ・リザを覆うガラスは紫外線カットの機能もあるのかなー、なんてぼんやり考える。ガラスの反射で絵が見えにくいから、レンズに施すマルチコーティングを是非とも施してほしい。なんて思ってみたりもしたのだよ。(つづく)
投稿者 J_Sekiguchi : 2012年02月02日 10:00
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