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桃の花
花見と言えば桜が相場だが、もうその季節も過ぎた。梅、桜、桃、どれも昔から花見の対象として楽しまれてきたが、桃の花を見るというというのは、なじみがないのかもしれない。だが、桜に負けず綺麗なものである。
桃も桜と同様、果実をとる種類と、花を観賞する種類がある。花を観賞するものの中に、花弁が細かく、幾重にもなったものがあり、菊桃と呼ばれているものがある。この木が小さな森のように植えられている観光園が広島県の山間部にある。花の季節に訪れると、まさに「桃色」の森になっていた。桃の花を見るための観光園、珍しい。
中に入ると、木によって花の色が異なっていて、これらが重なり合って美しい光景になっている。桃色、白、赤が重なり合っている。歩きながらこれらの色の重なり具合の変化を楽しむ、というのもいいものだ。ゴザをひいて酒を呑むだけが花見ではない。それにしても、種類の異なる桃の木をたくさん植えて、いっせいに咲く花を楽しむ。なんと贅沢なことだろう。この庭園は、オーナー自身が独自で作られたものだという。維持も含め、大変な苦労があることだろう。
庭園の周りは深い森と竹林で囲まれているので、自然の中に桃の森が広がっているという感じで周囲とよくマッチしている。庭園内の散策ルートの最後の方で、小高い丘になっているところを上がってゆく。桃園の全貌が見えてくると、すばらしい眺めが眼下に広がる。桃でも桜でもそうなのだが、こういう花の咲く木というのは上から眺めると、とてもきれいだ。枝が花に隠れ、花が一面を埋め尽くす。ルートの最後に、一番きれいな光景に出会えた。
ふと気付くと、背後に墓がある。一瞬ぎょっとしたのだが、きれいに手入れがされているその墓は、オーナーのご先祖の墓だ。桃園が一番良く見える場所に墓を建てられたのだろう。先祖供養、大切だな。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年04月28日 10:00
がっかりビューマスター
ビューマスターのリールは、ebayで手に入れるのが一番いい。マーケットの規模としてそこそこの大きさがあるし、相場も安定している。また、郵便で簡単に送ることができる形状なので、海外からエアメールで送付してもらってもその金額は数ドル以内に収まるのだ。送料を入れても円高の現在なら千円程度で手に入るものも多い。僕はebayのおかげでコレクションを増やしてきたけど、今までにモノを受け取ることができないというようなトラブルに見舞われたことは一度もない。少々届くのが遅れることもあるが、到着を待っている間も待ち遠しくて楽しいものだ。
以前、ビューマスターリールの中で面白いものを2点紹介した。今回はがっかりモノを紹介しよう。経年変化でフィルムが退色しているものもあり、これもがっかりの範疇に入る。基本的に中古物件なので、フィルムにカビが生えているがっかりもある。こういったがっかりを防ぐには、入札する前に売り手の説明文をよく読むことが大切。少しでも危ないと思ったら入札しないのが一番である。問い合わせで状況を確認しようとしても、十分な情報が得られない場合は多い。
売り手の責任ではない、ソフトの内容そのものががっかりの場合がある。今回はそんな2点を紹介しよう。
★Butterflies ちょうちょのマクロ3Dである。色とりどりの蝶たちが立体で見ることができる。確かに立体なのだが何かヘン。どうやら、死んだ蝶を草木にそおっと乗せて撮影しているようだ。立体ゆえにバレバレ。
★CHiPs ご存知、白バイ野郎ジョン&パンチのリール。え?ご存知ではない?アメリカのTVシリーズドラマで、かつて日本でも放映されて大人気になった。これが3Dで見れるとは!と喜んでいたら、普通の2D写真に3D風の文字を入れただけのもの。よほど白バイ野郎に思い入れがない限り、鑑賞して楽しくない。でも、僕は好きなんだよな。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年04月21日 10:00
チューリップの丘
誰でも一度はチューリップの球根を鉢植えにしたことがあるんじゃないだろうか。小学校に入学して、初めてやるのが朝顔の種まき。そして次がチューリップ。小さなたまねぎのようなヤツから、可愛い花が咲くのが不思議といえばフシギ。
17世紀のオランダでは、チューリップの球根が投機の対象になり、途方もない金額で取引されたことがあるという。チューリップ・バブルというやつである。珍しい花を咲かせる球根一つを買うのに、金貨が何枚も必要だったとさ。全くあきれるハナシなんだが。オランダといえばチューリップのイメージだが、その背景にはこんな歴史もあるのだ。
広大なチューリップ畑を見るには、本場オランダに行くしかないというのは過去の話。いまでは日本国内でも各地で観光用のチューリップ畑が作られている。だいぶ温かくなってきたころ、家族で出かけたという次第。
場所は広島県の世羅町。山間の高原の中に、大きな観光農園がある。ここでは季節ごとの花畑を作っている。民家も周りにない山間の、広大な畑が季節の花で彩られている。海外に行かずとも、チューリップの大パノラマがある。
現地に到着すると、そのスケールに圧倒された。遠くの山々が見渡せる広大な丘一面が、パステルカラーの帯で彩られている。品種ごとに畑の畝を変えて植えられているのだ。こんな景色は北海道の富良野の花畑で見たとき以来だ。
赤、白、黄色、ピンク、オレンジ、紫。花弁の形もあわせて、よくこれだけの種類があるものだと感心する。ただし、青色の花はない。思い出すのが、僕が小学校に入学して初めての理科のテストのこと。最後の問題が、チューリップに好きな色を塗りなさい、というもの。僕は迷わず青を塗った。しかし採点は、青い花はないということでバツ。なんと悔しいことか。青いチューリップは、現代科学の先端で、バイオの研究者が生み出す努力をしているという。早く実現してほしいものだ。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年04月14日 21:00
シャッターの故障
初夏の天気のよい日に旅行に出かけ、リアリストでフィルム数本分の撮影をした。帰ってからまとめて現像すると、どれもアンダーになっている。おかしいな。アンダーになる原因に思い当たる節が無い。もしシャッターに異常があるなら、開きっぱなしになることのほうが多いはず。やっぱりカメラの問題じゃないのか。そんなわけで、あまり深く考えずに同じカメラにフィルムを入れて出かけたわけ。でも、どうしても気になる。
フィルムが古かったか、現像上のトラブルかとも思ったが、もしそうなら別の現れ方をするはずだ。やっぱり原因はシャッターか。僕は屋外の撮影で1/100secを常用している。これよりシャッタースピードが上がるとすれば、ガバナーが効いていないことになる。試しに、シャッターを遅くし、レンズカバーを閉じてシャッターを切ってみる。おや?シャッター音が違うぞ。多重露光モードで、もう一段遅くしてシャッターを切る。やっぱりおかしい。どうやらガバナーが効いていない。ガバナーの作動音がしないのだ。常に最高速でシャッターが切れるようになってしまっている。
出先なので急遽、露出を1/200secで設定して撮影を続けた。このフィルムを撮り終えたらカメラを修理すればいい。帰ってからガバナーを点検したら、歯車列を駆動する扇形のギアが引っかかっていた。何でこうなってしまったか判らないが、よくチェックすると、再発する可能性があることがわかった。いちど分解清掃して再組立の必要がある。このときに撮影したフィルムは、途中から露出を変えていたので大部分が正常に撮れていた。
何か違った現象が起きたときは、必ず何らかの原因があるのだ。安易に考えてはいけないという教訓だった。でも、カメラの構造を知っていたおかげで、トラブルに対応することもできたのだ・・・という雑ネタでした。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年04月07日 10:00