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散歩カバン
撮影散歩の時には予備のフィルムと露出計も持ち歩かなければならないこともあって、まとめて全部、カバンに放り込む。だが、ちょうどいいカバンというものがなかなか無い。リアリストがちょうど納まるものはないものか。
まだ平成になる前の大昔、アルミ製のカメラバッグが流行した。猫も杓子もアルミの箱をぶら下げている。写真部の中学生なら必ず持っていた必須のアイテムだ。これを持っているだけでカメラマンっぽい。踏み台にもなるから、これに乗って大口径の望遠レンズ付、モータードライブ付の一眼レフを構えるのがカッコイイのだ・・・そんな時代があった。
僕はこのアルミのケースが昔からあまり好きじゃない。ゴツゴツして邪魔だし、重い。だいたい、そんなに頑丈な箱に入れなければならないような、ハードな使い方などしない。というわけで、お散歩カメラの相棒としては相応しくない。リアリストの専用革製ケース、こんな質感の小さなカバンがあればいいのに。
そんな悩みを抱えながら、何かの文具を探しに銀座の伊東屋に寄った帰りのこと。近くにカバン屋さんを見つけた。いい雰囲気の品ばかり並んでいる。ふと見ると、お散歩撮影にちょうどよさそうなものがある。これがまた、リアリストを入れるのにちょうどよさそうな寸法だ。聞けば一点モノだという。だが、このときはリアリストを携帯していなかった。
寸法を確かめる術がないのだが、自分の感覚がちょうど良いと感じる。感覚を信じて躊躇なく購入した。帰ってから確かめると、フィルムの箱が5個、ピッタリ隙間なく入る。この上にリアリストが丁度入る。最後にスタジオデラックスを乗せて、うまく蓋が閉まる。フィルムを3本抜いて、小さなストロボを入れることもできる。なんとこれもピッタリ。
この店は銀盛堂といい、銀座の老舗で評判の店だと後で聞く。残念なことに、今は閉店されている。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年01月13日 10:00
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