デルタステレオで撮る
以前に紹介したデルタステレオは廉価版ステレオカメラだ。レンズの焦点距離は50mmで、多くのステレオカメラが35mmであるからとても特徴的に見える。だが、このレンズは単玉メニスカスである。お世辞にもいいレンズとはいえない。フォーカス機構もなく、およそ3m先の被写体に焦点が合うようになっているだけなので自由度がない。シャッターも絞りも簡単な構造だ。そんなトイカメラのカテゴリーに入りそうなヤツなんだが、実際に使ったらこんな写りをしますという話。
このレンズはそれほど明るくない。たぶん、日中の屋外で絞りをなるべく絞って使うように考えられていたのだろう。屋内で使う場合は専用のフラッシュガンが取り付けられるようになっている。このフラッシュガンの取り付け方も変わっていて、三脚ネジを使ってボディ底面にぶら下げるような形で取り付ける。天地を逆にして撮るようにしたのだろうか。
さて、ストロボを取り付けられるようにアタッチメントを作るのも面倒なので、そのままの状態で屋内撮影をしてみた。この方が絞りを開けて撮ることになり、よりレンズの特徴が現れるのではないかと思ったからだ。作例はだいぶ昔のモーターショーでの一コマである。屋内といってもそこその明るさがあるので、絞りを開ければ手持ち撮影ができる。それでもスローシャッターにならざるを得ないので、ぶれないように慎重にシャッターボタンを押す。
このカメラ、シャッターが開いてからさらにボタンを押し込まないと次のコマの巻上げができない。内部の機構を動かすために押し込むのだが、シャッターの動作音より大きな音がする。シャッターが「コットン」と動き、続いて内部の送り機構が「ガシャン」と動く。コットン・ガシャン・・・どうもこの感触、なじめない(笑)。
まあ何はともあれ、ちゃんと写ればホワっとした感じに仕上がる。う~ん。やっぱり微妙。
投稿者 J_Sekiguchi : 2010年09月03日 10:00
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