STEREO CLUB TOKYO

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露出計の話・再び

 露出計は大きく分類して2種類ある。反射光式、つまり被写体の明るさを直接計測する方式は今やどのオートマチック・カメラも採用している。この方式に慣れてしまってから全く方式の異なる入射光式の露出計を使うと、こんな大雑把でいいのかな?という感じで戸惑うだろう。もっとも、デジカメをフルオートで使っている限りは知る由もない世界なんだが。
 一眼レフで採用されているTTL露出計は反射光式を発展させたものだ。レンズを向ける方向によって数値がめまぐるしく変化する。数値を追いかけながら、光を読んでいる気分になる。被写体の明るさを分析している気分になる。
 一方、入射光式露出計が示してくれる数値はそんなにめまぐるしく数値が変わらない。被写体に降り注ぐ光の強さを教えてくれるからだ。だから同じ季節、同じ時刻の同じ方角を向いた屋外の露出というのは大体同じ。
 感覚的に、細かく数値を教えてくれる反射光式のほうがいいンじゃないかと感じても、使い比べると入射光式を使ったほうがきれいに撮れている。白いものは白く、黒いものは黒く写る。ステレオではこちらのほうが合っている。見た感じそのままを写そうと思えば、入射光式の方が性に合っているのだ。一眼レフの多くは、画面の平均の明るさがある基準のグレーと同じ明るさになるように数値を示している。露出計の方式で、使い方は全く異なるのである。
 僕は、日中屋外でのリアリストの相棒にはスタジオデラックスが一番だと思っている。この露出計にはオプションで直読式スライドという測光部のマスクがあって、フィルム感度とシャッタースピードを決めておけば絞りの値を針が指してくれる。でも、リアリストの国際系列のシャッターに合うようには作られたものがない。そこで黒ケント紙を使い、光の通る穴の大きさを調整して自作してみた。ISO・100、1/200secで絞りが直読できるスライドだ。なかなか便利です。

スタデラ.JPG

投稿者 sekiguchi : 2010年05月18日 10:00


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コメント

まいど。拝読。なべて、おっしゃる通り。
ケント紙で自作、、、、。自作の鬼です。
オリジナル直読板セットはフィルムスピード別に何枚もたくさんあって、専用ケースに。ケースは見開きでクレジットカードを刺すようなスタイル。クラカメにはスタデラ。90年代のクラカメブーム以来、だいたい定説に。
そのカメラの年代と性能にマッチした古い露出計をいろいろ使うことが多い。ゴッセンシックスマートの古いやつ。定番のひとつウエストンマスター。セコニックオートルミのセレンは入門用とりあえずとか。

投稿者 テツオです : 2010年05月20日 07:41

スタジオデラックスはちょっと重いのですが、一番信頼できる露出計です。
いろいろなステレオカメラを持って旅行をしましたが、いつも一緒だったのはこれだけです。

写真のものには黄色い丸いシールがいくつか貼ってありますが、これはISO100&1/100secのときの絞り値を記入したものです。これでも十分なのですが、今はより使いやすいように内部の目盛り版に記入しています。

このあたりの話は、いずれ書くつもりでおります。

投稿者 sekiguchi : 2010年05月20日 23:57