STEREO CLUB TOKYO

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てんとう虫 

 飛んでいる昆虫を撮影するのはとても難しい。動きが素早く、予測不可能な動きをするからだ。マクロカメラの薄暗い、焦点の浅いファインダーで追いかけて撮影するのはとても大変だ。ハエを箸で掴むようなものだ。だから飛び立つ瞬間を待ち伏せで撮る。甲虫の場合は、羽を広げて飛ぶまでフォーカスを合わせて待ち伏せて撮る。この甲虫を撮るのが大変。
 カブトムシやカミキリムシがいつ飛び立つかなんて予測がつかない。待ち伏せているあいだも動き回るので追いかけるのが大変。そんな中でも、テントウムシのように棒の先端に登りきったところで飛び立つ習性を持つものはまだ撮りやすい。それでも、わざわざ棒を立てて撮影するのも無粋だなあ、ということで、草むらの中で動き回るテントウムシを追いかける。
 葉の先端に行ったところで飛ぶかな?と予想をつけてカメラを構える。でもそのまま折り返して、違うところに行ってしまうことも多い。そんなことを繰り返しているうち、運よく飛び立つことがあるのだが、こっちはあわててしまう。シャッターを切った瞬間にはフレームの外に飛んでいってしまっていることのほうが多いのだ。
 そんな苦労の末、なんとかフレーム内に納まったものがある。テントウムシは外側の羽を大きく広げ、内側の薄い羽を羽ばたかせているのがわかる。飛しょうの光跡が尾を引いている。おや?この光跡、テントウムシの頭側から伸びている。
 バックしながら飛んでいるわけではない。マクロカメラのベースとなったマミヤ645のストロボシンクロは、先幕シンクロといって、シャッターが全開した瞬間にストロボが発光するようになっている。一般的なフォーカルプレーンシャッターは全部先幕シンクロだ。シャッターが閉じ始めた瞬間にシンクロする後幕式ならテントウムシの後に光跡が伸びるように写るのだが。
 いつかマミヤ645を改造して後幕シンクロを増設してやろうと思うのだが、壊れても困るので躊躇しているところ。

てんとう虫.jpg

投稿者 sekiguchi : 2010年04月02日 10:00


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