下北再び
シモキタと言っても下北沢じゃないよ。本州の最北、下北半島である。最近は大間のマグロ一本釣りでTVに登場したりするが、他にも見所がいろいろある。前に恐山の話を書いたが、その後、寒さが和らいだ季節に再び行く機会があった。その話。
この半島は本当に不思議な形をしている。マサカリの柄の部分は両側を海に囲まれた南北に伸びる陸地なのだが、たとえば羽田発-千歳行きの飛行機に乗るとこの上空をまっすぐ通り、その地形を観察することができる。東側は太平洋の荒波、西側は湖のように静かな陸奥湾に挟まれている。この海に挟まれた土地には菜の花の耕作面積が日本一の横浜町がある。春先には菜の花がいっせいに花開く。上空から見ると黄色いモザイクが一面に広がって美しい。
今回は三沢空港からレンタカーを借り、太平洋側の道を北上した。菜の花畑は実に広大で、どこまでも黄色いじゅうたんが広がっている。ステレオ写真というのは、ハイパーステレオにしない限り遠景の立体感は出ないのであるが、こういう手前から奥まで花畑というような状況なら臨場感があるのではないかという気がしていた。スライドに仕上げると広大な風景がビュアーの奥に広がるではないか。さて、モニターでどこまで再現できるか。。。それにしても本当に広い菜の花畑だ。
黄色一面を堪能し、さらに北上すると、鳴り砂のある海岸があり、さらに北上して最先端まで行くと尻屋崎という岬にたどり着く。ここには天然記念物の寒立馬と呼ばれる野生馬がいる。ずんぐりとした体形がかわいらしい。野生といっても管理された放牧環境にある。岬には灯台があり、海と灯台と馬という不思議なコントラストの風景がここにあるのだ。
さて、陸奥湾の名物はホタテである。ここのホタテは大きくて味が良い。残念ながらこの時期は旬をやや過ぎていた。代わりに乾物のホタテを味わうと、これが実に旨い。ビュアー片手に土産の乾物ホタテで酒が進んでしまうではないか。
投稿者 sekiguchi : 2010年03月05日 10:00
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