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サファリ・サファリ
日本国内でもサファリパークは何箇所かある。自家用車もしくはパークのバスに乗って庭園内をめぐり、間近で動物たちを見るというものである。そして入り口で必ず注意されるのが、決して窓を開けないでくださいというもの。こちらとしても車の中にトラが侵入してきては大いに困る。言われなくても閉めるが、改めて言われると妙に緊張する。
そんなサファリパークもアフリカでは全く別のものになる。場所はボツワナのチョベ国立公園。ジープのような完全に外界とオープンになった車に乗り、運転手兼ガイドの案内で柵も何もないサバンナを疾走するのだ。ガイドは万が一のためにライフル銃を携帯している。無線で仲間からどこにどんな動物がいるか連絡が入ると、そこに向けて車を飛ばすのだ。
我々が出発したのはまだ日が昇る前の早朝。空気が乾燥していて、なおかつやや寒い。まずは湿地帯の近くに行く。車のスピードが落ち、ゆっくりと窺うようにして水辺の近くに行くと、朝焼けに光る水面に黒い影が群れる。カバの群だ。鳥たちがカバの体の上にとまっている。太陽が昇り始め、鳥たちがいっせいに飛び立つと、我々も次のスポットに移動だ。
太陽が上りきっていない、まだ薄暗い藪の中に大きな影が見える。なんと、象の親子だ。子連れの象を刺激しては危険ではないかと緊張が走る。だが、何事もないように草を食み、ゆっくりと奥のほうへ歩いてゆく。
自然の動物が相手なので必ず会えるとは限らない。そこに棲んでいる動物にしか会えない。だが、ホロの無い車から象やライオンと対峙するというのはスリルを超えて感動がある。そして地平線が見渡せる丘に出たとき、アフリカの、この大地の、とてつもない大きさが身体に伝わってくる。サバンナの黄色く色づいた草原を3頭のインパラが走り去る。美しい光景だった。
帰国して日常の生活に戻ったが、いつかまたあの地を訪れたいと願う。人類の故郷の地がDNAに呼びかけているのだ。
藪の中にライオンを発見!
(撮影記(1)のカテゴリー、はじめの方の「続・旅カメラ」上段写真もあわせてご覧下さい)
投稿者 sekiguchi : 2010年02月19日 10:00
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