フィルムが無くなったら
不吉な予言である。弾がない鉄砲、ガス欠の車、電池のないデジタルカメラ。どれも役に立たない。無いなら買ってくればいいが、売ってないなら買いだめしておくとか対策が必要になる。だから自衛隊では有事のために弾薬を備蓄しているし、政府は産業に必要な重要な物資は計画を持って備蓄している。デジカメを使う人だって予備の電池を携帯しているはず。
ではフィルムも備蓄しておけば解決かというと、そうはならない。フィルムには有効期限があって、これを過ぎるとカラーバランスが崩れてゆくのだ。変な色の写真になる。もうひとつ、フィルムには現像のプロセスが不可欠だけど、フィルムの供給が止まれば現像のインフラもすぐに無くなる。今のうちフィルムを買いだめしておいても、いずれ使えなくなるのだ。
そんなことを考えながら、過去に撮った写真を眺めているとスカーラ200で撮ったものを見てひらめいた。モノクロポジのフィルムである。カラーにはない新鮮な感動があった。フィルムを備蓄するなら、モノクロフィルムではどうだろう。しかし、ローライスライドダイレクトの販売がまだされていないので、入手しやすいモノクロネガフィルムに頼ろう。
モノクロネガフィルムは冷凍状態にすれば長期間の保存に耐えると思われる。当然有効期限はあるが、過ぎても感度がやや低下する程度だろう。これを自家現像で反転処理をするのだ。現像のインフラもこれで解決だ。あとは簡便に自家現像で反転することが残された課題だ。なるべく危険な薬品を使わず、高品質のスライドを得る方法を探すのだ。
というわけで、僕はいつの日にかフィルム各社が重大発表を行ったとしてもあわてない。そのときはモノクロフィルムを買い漁り、大量に冷凍備蓄するだろう。まさにフィルムのある限りリアリストを使うというわけだ。そんな日はまだ先でしょう、と思いつつ密かに研究を進めているのだ。・・・カラー写真は?・・・そのときこそデジタルです(笑)
投稿者 sekiguchi : 2010年02月05日 10:00
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