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星を撮る
カメラってすごいなあ、と思った子どもの頃の記憶を辿ると、図鑑で見た天体写真だったことを思い出した。目では見えない、望遠鏡を使っても目ではぼんやりとしか見えない天体が、カメラを使って長時間の露出をすることで鮮明に記録することができる。目ではあまり感じない領域の波長を記録することもできる。目では見えないものがカメラを使えば捉えることができる。これはとてもすごいことだと感じた。僕もカメラが欲しいと思ったきっかけだ。天体写真を撮りたい。そのための長時間露出のできるカメラが欲しい。オートマチックのカメラじゃダメなんだ。
そんなことで、初めて手にした一眼レフは夜空に向けられた。明るい標準レンズを付けて三脚に固定し、5分ほどシャッターを開けておくと、星が日周運動で移動してゆくので円弧状の線になって写る。こういった撮影方法を固定撮影という。驚くのは、目では見えないような暗い星まで線になって写っている。もっと驚いたのは、カラーで撮るとどの星も個別の色を持っているのがわかる。さすがに緑や紫は無いが、青白から白、黄色、橙色、赤とあり、その中間の色も記録されていて美しい。日周運動に合わせてモーター駆動し星を点に写す装置もあるが、星の色を捕らえるなら固定撮影のほうがいい。
レンズがちょっと暗いけど、ステレオリアリストで撮影したらどうだろう。わざわざ遠くにある星をステレオで撮っても立体に見えるわけじゃない。林の向こうに輝く星をステレオで撮ったら面白いだろうとやってみた。場所はアフリカ、ボツワナにあるサファリの中のホテル。ホテルの外に出ると野生動物の餌食になりかねないので、ホテルの庭で撮影だ。白熱灯が灯っているので林が照らされている。出来上がりを見ると、サバンナで焚き火をしながら夜空を望むような雰囲気で仕上がったではないか。デジタルに変換すると細かな星が見えなくなってしまうのが残念。
右下に南十字星が見える
投稿者 sekiguchi : 2009年12月18日 10:00
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