STEREO CLUB TOKYO

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海底GO!GO!GO!

 水中カメラというのは憧れの存在だった。海中というのは宇宙と同じぐらい神秘の世界である。そんな世界に機械を持ってゆくというのはどんなに難しいことか。水圧と浸水、塩水による錆の問題など、カメラにとって克服しなければならないハードルがいくつもある。カリプソとか、ニコノスとか、水中ハウジングを使わなくても海中に潜ることのできるカメラの登場は最先端技術の結晶でもあったのだ。ニコノスは登場当初に、共産圏への輸出規制がかけられていたこともあるのだ。
 さて、カメラがデジタル化したことで水中撮影の環境は激変したらしい。とっても簡単に撮影できるようになってきたのだ。水中専用に設計されたカメラではなくても、マリンハウジングを使うことで撮影が可能だ。分厚いアクリルのケースに水圧に耐えられるようにシールしたダイヤルを設け、カメラを操作する。でも、このダイヤル操作の部分の設計と製造が大変なのだ。
 水圧というのはほんの数m潜っただけで大きく加わる。可動部から海水は簡単に浸入してくるのだ。だけど、操作がボタンになったデジタルカメラではこの操作部分をより簡単な構造にすることができる。これは革命だ。
 とはいえ、僕はカナヅチなので水中撮影にはいままでトンと縁が無かったし、カメラのデジタル化で水中撮影がより身近になった現代でもたぶん縁がないんだろう。でも、この神秘の海中世界をステレオで撮影してみたいという思いはある。かつてはステレオリアリスト用のマリンハウジングも存在していたらしいし。。。ぢゃあ、この際カナヅチというハンデを克服してステレオ海中撮影にチャレンジしてみっか、ということになった。これはね、大変なことです。
 う゛ぁあ!!薄暗い海中で、目の前を何かがよぎった。なんと、イカの大群であった。ステレオリアリストでイカの撮影に成功したっ!・・・タネを明かしますと、とある水族館での撮影でございます。ストロボなし、スローシャッターが成功の秘訣です。

海底.jpg

投稿者 sekiguchi : 2009年12月15日 10:00


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