秋の一コマ
最近、秋が短くなっているような気がする。夏の暑い盛りから一気に冬に突入するようなずいぶんと乱暴な気候変化になっているのではないか。気のせいかな・・・。実りの秋とも言うが、木々が赤く染まり、木の実が大きくなり、草木の緑が黄色く変わってゆく変化を楽しむ。そんな日々がだんだんと短くなっているような気がするんだけど。気のせいかな・・・。
マクロカメラの活躍する季節は春から秋にかけてで、冬になると稼働率がガクンと落ちる。ストックしているフィルムの期限切れが迫って来るので、いつも秋になると慌てて古い順にフィルムを消費する羽目になる。とはいえ、この季節はフィールドに出るといろいろと被写体も多い。まさに実りの秋であり、じっくり観察するといろいろなものに出会うことができる。昆虫たちの姿がどんどんと減る中、ミツバチやハナアブたちは少ない花に群がって競って蜜を吸いに来る。ミツバチなど、冬を越すための食料集めに必死だ。陽だまりが暖かい時間帯は花の周りに沢山の羽音が響く。
他には植物たちがいっせいに実を付ける。種で冬を越し、春にまた新しい芽を出すためだ。種といっても小さな種。これが種なの?というものも、拡大してみると種なんである。たとえばススキ。ススキの穂は種の集合だ。種に細かい毛が生えていて、風に乗って遠くまで飛ぶのである。これをステレオ撮影すると面白い。普通の平面写真ではどうということはないが、立体になると細かい毛の一つ一つが独立した存在に見えるのだ。マクロステレオの醍醐味はこういうところにある。
さてさて、マクロステレオの季節もそろそろ終わり。これから寒い寒い冬がやってくる。小さな生き物たちはひっそりとどこかに隠れてしまうだろう。冬のあいだも何かいい被写体はないだろうか。霜柱なんかが題材としては面白いのだが。最近は昔ほど霜柱を見なくなったような気がする。気のせいかな・・・。
投稿者 sekiguchi : 2009年11月13日 23:45
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