STEREO CLUB TOKYO

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第1回マウント製造計画の頓挫

 約10年前、僕がはじめてリアリストを手に入れたとき、マウントのことはあまり重要に考えなかった。あのころはコダックの現像所がマウント仕上げのサービスをしていたけど、これを使うことも考えていなかった。理由は料金が高かったから。出だしから金をかけすぎる趣味は長続きしない。今はなきマウントサービス、僕は一度も利用したことがないのだ。
 実は、どこかにマウントが売っていると思っていた。ダイヤモンドカメラに束でスリップイン式のマウント台紙(コマを台紙のスリットに差し入れてセットするタイプ)が売っているのを見つけたけど、使いづらそうだったから買わなかった。他の店ではどうかな?と、有楽町、銀座、新橋、新宿の老舗の中古カメラ店を覗くと、意外にもステレオカメラが多く陳列されている。だけどマウントが置いていない。いろいろ回ってやっと、新橋のお店でとても古いヒートシール紙マウントが30枚程度置いてあるのを見つけた。値札が無かったけど500円で譲ってもらったのを覚えている。
 売っていないのなら、これを参考にして自作しよう。というのが初めのモクロミだった。厚紙をカッターで切ればいいのだ。直線だけだからカンタン・カンタン。と思ったら、こいつが予想以上に難しい。「まっすぐにしかも寸法を正確に」ということが難しい。四角い穴を正確に切り抜き、切り口が毛羽立たないようにするなど至難の業だ。角がうまく切れない。薄い紙なら何とかなるが、それではマウントとして役に立たない。ある程度厚さのある、丈夫な紙で作るから意味があるのだ。結局、カッターとはさみで大量に作ることは人間の能力の限界を超えていることが明らかとなり、計画は頓挫した。
 この後海外通販で購入できることを知り、ヒートシールの紙マウントの大量購入で低コストな写真ライフを実現させていた。しかし今、再びマウントを作らねばならない時が来ている。

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△スリップインマウント(ハーフサイズ)

投稿者 sekiguchi : 2009年08月24日 22:58


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