STEREO CLUB TOKYO

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マクロステレオ(前編)

 立体写真の中でも、花や虫などの小さな世界を写したものは非日常を楽しめる。とても面白い。これを撮影するには、ステレオベースを短くしてマクロレンズを装着したカメラが必要だが、これが世の中にあまりない。リアリストのボディをベースにしたマクロリアリストがあるが、中古マーケット価格は異常に高い。おまけに目測で撮影しなければならない。飛び回る昆虫を追いかけながら撮影するにはチョット無理がある。マクロ撮影ではごく薄い被写界深度の中で、構図とピントの確実な確認をしなければ満足する結果は得られにくい。どんなに高価なカメラでも自分の目的に合わないのならば意味がない。
 というわけで、マクロ専用のカメラを自作することにした。世の中に使いやすいものがないのなら、作ってしまえということで、まず次の7つの項目をコンセプトとして立てた。
1.飛び回るミツバチが手持ちで撮影できること。
2.構図とピントが確認できるよう、一眼レフボディをベースにする。
3.リアリストマウントが使える画面サイズは最低確保する。
4.被写界深度を浅くしすぎないため、倍率はある程度控え目でもいい。
5.絞りはある程度絞った状態で固定にし、ストロボ撮影を前提にする。
6.画質は妥協しない。
7.なるべく安く作る。
 ベースとなるカメラはマーケット価格も考慮して、初期のマミヤ645にすることに決めた。かなりくたびれたものでも、少々汚くてもいいが、ストロボ前提だからホットシュー付のプリズムファインダーが要る。シャッター最高速は1/500secのモデルで十分。探して探して、本当にくたびれた安い一品を見つけた。これだ。
 あんまり汚いので、改造の前に手の届くところすべてのクリーニングをし、レザーを貼りなおした。実はこのときはまだレンズが決まっていなかった。見切り発車である。

マミヤ645.JPG

投稿者 sekiguchi : 2008年05月11日 11:44


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