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ほろ酔いか?夕焼けか?
レッドボタンビュアーは電池からエネルギーを得ているからどこへでも持って行ける。ステレオクラブの集まりでも、さっと取り出してすぐに鑑賞。レンズは焦点調節とともに目幅の調節もできるから、視力の差、大人子供の別なく誰でも快適に鑑賞できる。便利この上ない。ところが、光源が豆電球だから光が赤っぽい。全ての風景は夕暮れに、全ての人々はほろ酔い加減に見えてしまう。これが最大の欠点である。
これを改善する最も簡単な方法が電球を交換して明るくすることだ。米国ではレッドボタンビュアーに使えるハロゲン電球が売られているが、国内ではビュアーに合う口金で3Vで使える電球が流通していない。米国で売られているモノは電気の規格は合うが、高さが筐体に収まらないので電球の上下を削る改造がされている。つまりはステレオ専門店のオリジナルというわけ。国内で普通に手に入りやすい明るい豆電球はクリプトン電球だ。これに交換するだけでもだいぶ改善する。
写真用語で言えば、電球のフィラメント温度を上げることで色温度を上げ、デイライトに近付ける改善だ。でも、これでもまだまだ赤みが残る。日本酒五合だったのがビール大瓶1本ぐらいの顔色には改善された。もう一息なんだけどなぁ。つまりはタングステン光源をデイライト光に変換すればいい。ビュアー用ではないが、撮影用の色温度変換フィルターが売られているので利用しよう。ガラスフィルターは扱いにくいが、ゼラチンフィルターならはさみで切ってビュアー内部にセットすることが可能だ。ブルーのフィルム状のフィルターを両面テープでビュアー内部に貼る。電球の赤味を相殺する丁度良い濃さになるよう、濃度の違うフィルターを重ねて調節する。僕はこの方法で自然に見える光源を手に入れることができた。手間もかかるし金もかかる、という向きには電球を青マジックで塗ってしまうのも有効。でも、加減を間違えて青くしすぎると、血の気のない怪談ビュアーになるのでご注意。
上がクリプトン球 ・ 下がハロゲン球
投稿者 sekiguchi : 2005年06月11日 02:10