STEREO CLUB TOKYO

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ブラック・リアリスト

 昔のカメラは銀梨地が多かった。なんで銀梨地なんだろう?まあ、それはともかく昔の日本の一眼レフで、突然ブラックボディが大流行した時期がある。これが結構カッコよくて、値段も高かったりした。ブラックは樹脂塗装である。塗料というのはホームセンターでも売っているが、実は金属面に強い塗装を施すというのはとても難しいことなのだ。そのへんで売っているラッカーなんかを塗っても、簡単に剥がれたり、爪で傷がついてしまうほど弱い。
でも、市販品だけどそのへんでは売っていないマニアックな塗料が夢をかなえてくれる。
 リアリストにブラックボディはないが、あったらさぞカッコいいことだろう。というわけで、ブラック・リアリストへの改造に挑戦だ。とはいえ、わざわざ美しい銀梨地のボディを塗りなおすのはもったいない。被験者は、機能的に問題ないものの、醜い傷と錆の生じた機体を選定した。まず分解し、塗装するパーツに付いている部品を全て外す。サンドペーパーと溶剤で徹底的に洗浄し、傷の部分はパテ埋めをする。塗料は硬化した後の塗膜が固い二液硬化型のウレタンスプレーを使う。今回はブラックだが、お好みでどんな色にしてもいい。これを吹く前にパーツにマスキングをし、プライマーで下地処理することを忘れないように。プライマーはメッキ面にも使える強力なものが市販されている。
 ウレタンスプレーを均一に吹き付け、硬化した後は、表面に多少の気泡やゴミの付着もあるので研磨剤で塗装面を研ぐ。軍幹部の指標は再現が難しいので、今回はあらかじめパテ埋めし、白文字入れでデザインし直すことにした。この上に、更につや消しクリアーの塗料を薄く吹けば塗装完了。組上げると美しいマット・ブラックのリアリストが誕生した。
と、まあ簡単に書いてみたけどやってみると結構大変だった。かなり根気が要る作業だから、チャレンジする人は覚悟を決めて臨んでくれたまえ。

R40_2.jpg
トップカバーのみ塗装

投稿者 sekiguchi : 2005年08月27日 18:16


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