« レンズフードのひみつ | メイン | 吊り金具の治療 »
幻の偏光フィルターユニット
フィルターの話がでたのでその続き。水面の反射をカットしたり、カラーコントラストを増すために使われるのが偏光フィルターだけど、二つ目玉のステレオカメラに使うのはかなり大変なことになる。フィルターには向きがあり、回転させて最適なポジションで撮影しなきゃならない。左右で位置をピッタリ揃えるのはめんどくさい事この上ない。ファインダーでフィルター効果を確認しようと思えば三枚要る。三枚のフィルターを同時に手で動かす・・・こりゃたいへんだ。前に紹介したフィルターホルダーではまずやりようがない。
それではというのでリアリストの生みの親、Seton氏がD.W.社を退社した後にプロデュースした偏光フィルターセットがある。レンズカバー部分を交換して取り付けるこのセットは、左右レンズとファインダー用の計三枚が連動して動くようになっている。フィルターなしの撮影時にはカバーと同様に全体を上に跳ね上げられるし、撮影しない時にはフタができるようにカバーもついている。こんないいものならぜひ欲しいと思うが、総生産数が千数百個と極めて少ない超レア・アイテムだ。市場に出ても高値でとても手が出ないし、古いものだからフィルターの劣化で効果が弱くなっている可能性も高い。
それではというので、僕も同じようなアイテムを考案してみた。市販の小径フィルター三枚を、銀ロウ付けで組み立てたフレーム(部品はDIY店で購入)にセットしている。ブラケットもDIY店で買ったアングルを利用している。各フィルターはワイヤーで連動して動き、ファインダーで効果を確認しながら使うことができる。フィルターを使わないときはフレームごと動かすこともできるのだ。Seton氏のデザインより携帯に不便だけど、実用面では互角だ。どうだー。
投稿者 sekiguchi : 2005年01月16日 23:36
URL: http://here.there.jp/mt-tb_there.cgi/587
コメント
これはすごい! 7p改造に次ぐ快挙ですね。
なるべくカッコよく仕上げたつもりですが、Seton氏のデザインにはかないません(笑)。
実は、ヨーロピアン改造を手がけるずっと前にコッソリ作っていたのでした。銀ロウ付けはいろいろな物が作れてオモシロイですよ。
投稿者 sekiguchi : 2005年01月25日 23:53