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頑固な枚数カウンター
リアリストのカウンターは一部のモデルを除き、フィルムを巻き上げるごとにカウントが一つずつ増えてゆく。これを動かしているのも前に登場したスプロケットギアだ。ギアが回転すると、軸の頭に付いたカマボコ型のカムがカウンターの部品を動かす。すると、ラチェット機構が一目盛りずつカウンターを進める、というしくみになっている。このカメラを設計した人はラチェットが得意だったのだろう。巻き上げノブの制御もラチェットの組み合わせでできている。機械設計には設計者の得意なものが垣間見えることがある。バネ制御の得意な人、カム設計の得意な人、などいろいろだ。
リアリストのカウンターは、とにかく一方向に回転するだけ。だから、新しくフィルムをセットして数字を合わせる時には反時計方向に回す。決して逆に回して力を加えてはいけない。致命的に壊れることはないが、ダイヤルの指標がずれたままになる。直すには分解しなければならないよ。
ところで、巻き戻しの時に「巻き戻しディスク」を「R」にすると巻き上げのラチェットがフリーになるが、スプロケットとフィルムの関係は保たれたままなので、いつでも「A」に戻して巻き直せばコマがずれない多重露光ができる。リアリストのカウンターはフィルムを巻き戻す時も何コマ分動いたかを数えてくれるので、よく見ていれば何コマ戻ったかがわかる。ただ、カウンターはいつも同じ方向にしか回らない頑固一徹野郎だから、メモを取りながら操作しないとわからなくなる。
ところで、リアリストの上面にある部品は出っ張りがないですね。フラットデザイン。これじゃあ軍艦部じゃなくて空母だ。かっこいい。
投稿者 sekiguchi : 2004年10月02日 00:56
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